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2016-10-19

ご依頼について

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「掌(てのひら)の記憶」は制作コンセプトに共感くださり、本の展示などにご協力いただける方と一緒に本をつくり、記憶をつないでいく試みです。

ご依頼主の「大切な記憶」を預かり、掌サイズの豆本にしてお贈りする。ご依頼主の暮らす町まで伺い、撮影から製本までわたしの手でおこなっています。

お贈りする本は、写真が70枚弱と文章が2000字ちょっとくらい。和紙で綴じた小さな御守りのようなふわふわの豆本です。

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今から5年前。がんの治療後わたしが最初にしたことは、わたしの入院中に別の病院で他界した祖母の遺品を手製本に綴じることでした。

祖母は洋裁家だったこともあり、遺品としてのこっていた大量のデッドストックのレトロボタンや端切れを、制作した手製本と一緒にギャラリーで展示販売しました。

その展示を境に「わたしの家族の記憶も綴じて欲しい」とご依頼をいただくことが重なりました。承るのであれば、本をつくる過程……つまりはみなさんの人生を振り返る過程や、その過程で見つけた「大切な記憶」を少しだけ社会にひらいて、まだどこかに沈んでいる次の記憶の呼び水にしてゆけたら……そんな想いではじめたものです。

制作費は祖母の遺品を(勝手に…)販売したお金を充てていて。祖母が遺してくれた記憶で、誰かの記憶をかたちしているところもあります。

なので綴じた本は1組をプレゼントして、もう1組はわたしの手元にいただいて「記憶のアトリエ」などで展示させていただきながら。本づくりをとおして記憶を共有してゆく試みとして、小さく続けています。

プロジェクトといっても、半分以上は自分が生きてゆくためにはじめたようなもので。

阪神・淡路大震災後の町で育ち、病気で家族を亡くし、がんで流産を経験し…大切な存在を失った「そのあと」を生きてゆく中で、忘れられないもの、忘れたくないものも「記憶」ということばの温もりを借りて、抱きながら生きてゆくことはできないかなと。そんな個人的な動機のライフワークです。

この4年間で、故郷を離れて暮らすお孫さんからのご依頼で、故郷で暮らすおばあさまの記憶を綴じたり。お母さんからのご依頼で、息子さんが生まれてから23年間の記憶を綴じたり……今制作中の記憶はお孫さんからのご依頼で、おばあさまが生まれ育った町の記憶を辿りながら綴じています。

取材のすすめかたも、本に綴じる記憶の内容も、ご依頼主さまと相談しながら。1箱をお贈りし、もう一箱はmichi-siruveの手元で「手渡しの関係で記憶をつなぐ」試みとして、展示などさせていただきます。ご協力いただける方は、Webサイトにも本の中のお写真や文章を掲載させていただき、本を手渡すことができない方々にもお伝えしています。

阪神・淡路大震災後の町で育ち、病気で家族を亡くし、がんで流産を経験し…大切な存在を失った「そのあと」を生きてゆく中で、忘れられないもの、忘れたくないものも「記憶」ということばの温もりを借りて、抱きながら生きてゆくことはできないかなと。そんな個人的な動機のライフワークです。

ゆるゆる続けておりますので、本に綴じてのこしたい「大切な記憶」があれば、いつでもご相談ください。

>>制作の流れ  (連載「まなざしを綴じる」/日本看護協会出版会より)

※取材や制作費にかかる費用はいただいておりませんが、増刷ご希望の場合のみ、材料費として1冊500円+送料をいただいています。詳しくは上記の「制作の流れ」をご覧ください。

※以下、「掌の記憶」の案内リーフレットに添えていることばと写真を掲載します。


「掌の記憶」は、和紙でできた小さな手づくりの本です。写真を連ねた「掌」と、言葉が連ねた「記憶」の2冊の豆本が掌におさまる小箱におさまっています。

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本に綴じるのは、“大切な記憶”。あなたの町へ伺い、記憶の宿るものや景色を写真におさめ、そこに宿る記憶を言葉に、綴じてお贈りします。

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蛇腹になった不思議な本ですが、本のように頁をめくってご覧ください。掌から思い出話の華が咲くような大切な1冊になると嬉しいです。

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本を手渡すことができない方々にもご覧いただけるように、Webサイトにも写真と文章を少し載せています。

綴じた本は1組を依頼主へお贈りし、もう1組は綴じ手の手元で持ち、出会った人に手渡したり展示をしたり「記憶をつなぐ」きっかけづくりに活用させていただきます。

何かご相談などございましたら、いつでもご連絡ください。

>>制作の流れ (連載「まなざしを綴じる」/日本看護協会出版会より)

ZINE作家 藤田理代(michi-siruve)

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