テレビ東京「生きるを伝える」放送

「掌の記憶」

2020年12月26日(土)夜9時48分~テレビ東京さんの「生きるを伝える」という番組で、絨毛がんの経験と治療後から続けている大切な記憶を本に綴じる活動をご紹介いただきました。

10月にNPO法人チャイルド・ケモ・ハウスさんと一緒に開催した「おとどけあのねカフェ」の様子も交えたご紹介で、番組ホームページのバックナンバーから今もご覧いただけます。

大切な記憶を綴じて
ZINE(豆本)作家 「藤田理代さん」


絨毛がんと診断され、同じ時期に大好きな祖母も他界してしまう。弔えなかった祖母のために始めたこととは…。

https://www.tv-tokyo.co.jp/ikiru/movie612.html

29歳で流産をともなう希少がんを経験したこと。同時期に他界した祖母の記憶を残すために遺品を撮影して手製本に綴じたこと。その後、依頼を受けて本を綴じたり、一緒に本をつくる場をひらくようになったこと。限られた放送時間の中で、本を綴じ続けてきたわたしの切実な想いをきゅっとおさめてくださいました。

よかったことも、つらかったことも
温もりを添えて大事に持っておきたいなって

短い放送の中で二度出てきた言葉です。ディレクターさんからたくさん問いかけていただき答えた言葉の中のひとつでしたが、小学生の頃から大切に聴いていた歌の一節から、ずっと大事に抱いていた想いでした。

その歌の歌詞はこの内容とは少し違っていますが、そのあとを生きるなかで消えることのない悲しみや苦しみ、つらい記憶に押し潰されそうになりながらも、その記憶も含めて温もりを添えて大事に持っておきたい。そんなわたしなりの生きることへの向き合い方をあらわした言葉なのだと改めて感じました。

番組では、映像の最後にナレーションの原田知世さんがこんなメッセージを贈ってくださいました。

記憶に触れるあたたかい時間を。
藤田さんは思い出を綴じ続けます。

このメッセージは事前打ち合わせから当日の取材まで、わたしが経験してきた「生きること」と向き合い、番組をつくってくださったディレクターさんからの贈り物として受け取りました。

感染症の流行により大変な時期にご取材くださった「生きるを伝える」の制作チームのみなさん、また取材にご協力くださったNPO法人チャイルド・ケモ・ハウスのスタッフのみなさん、あたたかなナレーションで包み込んでくださった原田知世さん、番組を観てメッセージをくださったみなさん、本当にありがとうございました。

これからも記憶に触れるあたたかい時間をお贈りできるよう、1冊1冊、一瞬一瞬を大切に生きてゆきたいと思います。

「掌の記憶」-杭全-
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